2013年2月に開業したので、今年でちょうど10年目です。

　すすき野にある実家の蕎麦屋を2代目として継いでいました。
　その前は、大学を出た後に下北沢の居酒屋さんに就職して、1年ちょっと勤務しました。で、そこで知り合った人と六本木に『八百長BAR』というバーをオープンしました。
　しばらく一緒にやってたんですけど、私が実家に戻らなくてはならなくなってしまって、26歳ぐらいの時に戻ってきて、後を継いだって感じです。

　実家の蕎麦屋の社員が私を含めて3人いたので、そちらは2人に任せて、私が開業する形になりました。

　すすき野でお蕎麦を作っているので、あまり遠くなってしまう場所は考えていませんでした。時間が経つほどお蕎麦の品質が落ちてしまうので。
　あとは、あざみ野の町の感じがいいなと思ったので。

　緑も多く、とても住みやすい街ですね！
　住んでる方も、いい方ばかりですね！

　はい。本当は粉とかが鼻から入るだけでもダメなんですよ。
　なので、今は本当に毎日命がけで蕎麦を作ってるんです（笑）
　最初は食べるのも大丈夫だったんですけど、毎日食べているうちにアレルギーの数値も上がってしまって。今は味見だけにしてます。

　私がクロちゃんとかクロって呼ばれることが多いので、単純にそばとくっつけました。
　本当は『更科』って名前を付けたかったんです。実家が『更科』なので。だけど、あざみ野に叔父さんがやっている『更科』という店があるので付けませんでした。

　今は夜の営業は居酒屋風にしているのですが、最初は蕎麦中心でやっていこうと思っていたので売り上げが少なくて。
　一人でやっていたので休憩時間もなく、トイレに行く時間もなかったです。で、これではまずいなという事で居酒屋風にシフトしていきました。
　あとは、女性一人でも入り易いような雰囲気にもしました。それで大体２、３年目ぐらいから軌道に乗ってきた感じですね。
　あ！良く私の趣味だと言われるのですが、アルバイトの女の子がみんな可愛かったというのも軌道に乗った理由ですね（笑）

　基本的に昼夜問わずに、舞茸を千葉から産地直送で取り寄せているんですよ。なので、舞茸天や舞茸天ざるなどが人気ですね。
　あとは、週3回市場に行っているので魚もおすすめです。

　地域の人が集まって横に広がってくれたらいいなと思っています。
　隣のお客さんとも仲良くなったり。社交場みたいな感じですね。
　※レイエスが商店会と連携させて頂くようになったのも、そばくろさんがきっかけでした。

　うちは協同組合なので、当時は若い世代だと条件的に私しかなれなかったんです。で、理事を続けているうちに私が一番古いっていうのもあって、何故か会長になっちゃった（笑）

　こだわりがないのがこだわりです（笑）真面目に言うと、皆さんにおいしいって言ってもらえるような食材を仕入れられればいいですね。
　あとは、地産地消を意識しています。青葉区産の野菜を使ったり。あざみ野マルシェは週３ぐらいで行っていますし、なるべく『あざみ野』が付くところで仕入れたいですね。

　とにかく今は、早くコロナが終息して、店にも町にも賑わいが戻ってきて欲しいですね。

　取材中も店内は沢山のお客さんで賑わっていました。常連さんも多く、黒沼さんのお人柄を感じました。
　商店会の会長としても、そばくろの店主としても、あざみ野という町がより良くなるために日々努力されている姿はとても素敵だと思いました。

　レイエスにも「あざみ野全体が人にやさしくなるような町づくりを一緒にしてもらえたらなと思います。」と言っていただきました。
　今回は貴重なお時間の中、快く取材を受けてくださり、本当にありがとうございました。
　

【取材日時】2022年4月23日(土) 14：00～15：00
【取材場所】そばくろ
【インタビュイー】黒沼食品有限会社取締役 黒沼様
【インタビュアー】小枝・宮崎